【顎関節症(アゴの痛み、カクカク音がする)】

まず顎専用CTをとり、どのように変形しているかを把握しわかりやすく説明します。

【アゴの痛みやカクカク音がする(①〜⑨)】

(①〜⑨)の原因を1つずつ追求してアゴの痛みを改善して行きます。

かぶせ物、詰め物が高い(低い)場合
  歯にかぶせた物や詰めた物の高さが、少しでも高かったりすると、かむ力がそこに集中し、歯に異常をきたします。そればかりか、その歯を中心とした異常回転運動が起こり、(本来のアゴを中心とした回転運動と異なる為)アゴに過剰な負担がかかり、痛みなどの異常が生じる場合があります。かみ合わせに違和感がある場合は、そのままにせず、相談においで下さい。
アゴに"あそび"がない場合
  車のハンドルの"あそび"と同じように、アゴの関節にも、あそび=余裕が必要です。上アゴの歯は、すべて下アゴの歯の上に重なっているのが理想です。が、1本でも、歯が逆にかみ合わさったりしていると、そこで歯がロックされ、アゴのあそびがなくなり、アゴの関節に異常をきたしやすいです。そのようなかみ合わせは、早尚に改善する必要があります。
指しゃぶりによる場合
  子供の指しゃぶりなどで、前歯があいてしまい、かみ合わないような場合=開口があります。これは、物がかめないばかりかかみ合わせのバランスが悪く、やがてアゴに異常をきたしやすいです。「そのうちなおる」と楽観しないで、早目に、矯正の相談をされると良いでしょう。
かみ合わせが悪い場合
  大人の方で、アゴがカクカクしたり、痛みがある場合、歯ならびが原因になっていることがあります。前歯がきちんとかみ合っておらず、かんでもすき間ができてしまい、奥歯しかかみ合っていない状態の歯ならびだと、アゴに過剰な負担がかかり痛みが生じます。この場合は、就寝時に、バイトプレートという装置を入れ、アゴを保護する必要があります。(保険可)
かみ合わせにずれがある場合
  かみ合わせの良し悪しにも、いろいろあり、悪いかみ合わせの例として、次の状態が挙げられます。まず、軽く"カチカチ"と数回かんだ後、そのままかみあわせた状態で、更に強くかみしめた時に、スライドする症状。これは、一度かみあわせが決定された後、地すべりのように再度かみあわせがずれるので、支点がずれるように、ヒネリ現象が加わり、アゴに異常をきたします。このような場合は、直ちにかみ合わせの調整が必要です。
親知らずが原因する場合
  若い方に多い症例として、親知らずのはえてくるスペースがなくて、ゆがんだり真横にはえてくる事があります。両奥の親知らずが前の歯をおし上げるので、かみあわせがずれて、アゴに負担がかかり、痛くなる場合が、しばしばみられます。ゆがんではえてくる親知らずは、むし歯や歯槽膿漏の原因になるので、早目に抜くことをお勧めします。
生活習癖が原因する場合
  なんでもない生活習癖が、意外なアゴの痛みやかみ合わせ異常を引き起こすことがあります。たとえば過度の指しゃぶりが出っ歯につながるのが有名な例です。その他に頬づえをついたり、横向きに眠る習慣の方は、アゴに過剰負担がかかり痛んだりかみ合わせのズレにもつながるので注意しましょう。他に金管楽器(ラッパ、クラリネット)など楽器を吹く方にも見られる場合もあります。
レーザー治療でアゴの痛みを軽減
  対処療法として、レーザー照射により、アゴの痛みを軽減することも有効です。今まで述べたような根本的なアゴの改善が必要です。(レーザー照射は無痛で副作用はありません。)
炎症について(アゴなどの)
  "おでき"やかさぶたなどが出来ると、ついつい触ってしまいつぶしたりはがしたくなる衝動に駆られる事があります。
また歯肉が腫れているのに、歯ブラシでゴシゴシ磨いて悪化させがちです。
同様に、アゴに炎症や異常が起きると、触りたくなる傾向があるようです。
アゴが痛むのに、マッサージをしたり、筋肉を鍛えようとして、悪化させる。
こんな場合は、触らないでおくのが原則です。歯科を受診し、根本原因を排除することが重要です。
その他にもさまざまな原因が考えられます。かみ合わせが悪いとアゴの痛みばかりか筋肉痛(肩こり)や頭痛やがてはアゴの変形、背骨の変曲につながることもあります。
また、重要なことは、アゴが痛んだ場合、痛みがとれるまでアゴを安静にすることです。そのためには、柔らかいものを食べ、口も小さめに開けて咀嚼(そしゃく)し、くれぐれも痛んだアゴを手で触らないようにお願いします。
いづれにしても、複雑な世界ですので永年の経験と技術が必要です。予約は院長でおとり下さい。
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