【インプラント治療とは】

 インプラント治療とは、歯の抜けたところにインプラント(人工歯根)を埋め込み、人工の歯をその上に取り付ける治療法です。埋め込まれたインプラントは、骨と結合してしっかりと固定されます。その上に取り付ける人工の歯も、患者さんに合わせて一本づつ作るので、噛みごこちも外観も天然の歯とほとんど変わりません。
【現在のチタン系インプラントに至るまでの経緯】
 インプラントが一般に行われ始めたのは、1985年頃で、チタン・サファイヤ・形状記憶合金・セラミックスなどの、様々なインプラント材料が開発されていました。そして、長期にわたる臨床と研究の結果、チタン系のみが、選択淘汰されています。
それは何故か?
 インプラントは、はぐきの下の骨に埋め込みますが、チタン系のみが、回りの骨と癒合し、強く接着します。他のインプラントは、骨とインプラントの間に、緩衝地帯のような結合組織を作るのみで、骨との接着が弱いのです。チタンは、外科手術でも骨をつなぐ部品として使用されているように、骨と強く接着し、口の中の変化(熱い物・冷たい物・酸性やアルカリ性の食物)におかされず、体に害のない材料であります。

【当院のインプラント3i紹介】

 当院のインプラントは世界で200種類ほどあるインプラントの中でも市場規模の大きい3i(スリーアイ)のインプラントです。
 3iはインプラントの盛んなアメリカで第1位のシェア(2005年度統計)を占め、技術開発の点(最近ではインプラント表面加工で画期的な特許を取得し世界中で注目されました)で、他のインプラントの追従を許しません。
 コスト、安全性に優れ名実ともに世界No.1の地位を確立しつつあります。当院は、愛知県下でいち早く3iに注目し採用しました。植立数は東海3県(愛知、岐阜、三重)で1位、国内で5位(2001年度)、3位(2004年度)という実績にあります。

インプラントの盛んなアメリカで高いシェアを誇る「3i」。
コスト、安全性、技術開発の点(最近ではインプラント表面加工で画期的な特許を取得し世界中で注目されました)に定評があります。
当院でも、いち早く3iに注目して導入しました。
 歯槽膿漏をふまえた予知性の高いハイレベルなインプラントをめざしています。

【インプラントの長期保存を目指して、何をすべきか。】

抜歯後にインプラントを植立する理想的な時期はいつか?
歯を抜くと、歯を支えていた骨は、1年で17%2年で50%減少すると言われています。インプラントの植立手術は、骨が減少しないうちに、抜歯後2・3ヶ月後が理想的です。只、植立すると同時に骨移植をする必要があります。
植立するだけの手術と比べると、骨移植を伴う手術は2〜3倍時間がかかります。が当院では、あえてこの方法をとり、長期保存をはかっています。

かむ力の強い奥歯は長く太いインプラントを植立する事です。その大きさが、直径5mm長さ13mm程度なら安心できます。が、直径4mm以下、長さ8mm以下のサイズになると噛む力に耐えられません。直径5mm長さ13mmのインプラントを埋めこめる程の骨がない場合には、手術と同時に骨を移植します。
土台となる骨が、歯槽膿漏などでとけてしまっている場合、骨を作った後でインプラント手術をします。かなり手間を要しますが、少しでも長く太いインプラントが植立できますように、骨再生術が、インプラント長期保存の鍵です。

インプラントの周りの歯ぐきを強くする。自分の歯と同様に、インプラントも細菌感染により歯槽膿漏になり、接合部分の骨がとけてきます。予防には、インプラントの周りの歯ぐきを、健康強固にし、細菌の侵入を防ぐことです。
当院では、2回の手術でインプラント植立をほぼ完成しますが、2回目の手術時に、強い歯ぐきを移植したり、強い歯ぐきを作る手術(根尖側移動術)を行います。手術時間は、通常の2〜3倍要しますがインプラントを長持ちさせるには必要です。

インプラントを長持ちさせることは、土台=歯を支えている骨が重要です。骨がしっかり丈夫でないと、インプラントの接着が弱く長持ちしません。以前、静岡の東名高速道路が通行止めになり、復旧に時間を要しました。
工事の難点は、その場所の地盤の弱さにあり、交通量を支えるように、地盤を補強するのが大変だったようです。インプラントもこれを同じで、噛み合わせの力に充分たりうる強さで、支えねばなりません。歯を支える骨が健康で強い事が重要です。

●プラットホームスイッチで、骨の退縮を防ぐ
●インプラント長期保存のためには、「骨を温存させる事」が最も重要です。
3iインプラントが提唱するプラットホームスイッチの概念は、この事に合致しています。インプラント本体と、上部構造(人工歯)を接続する部分をプラットホームといいます。この接続部分で、上部構造の直径が、インプラントの直径よりもひと回り小さい物を接続すると、骨の退縮を防げるという事が新しくわかってきました。
3iインプラントは日々進化するインプラントです。我々も、それに追従するよう切磋琢磨していく事が重要です。

インプラントには歯槽膿漏治療が必須!インプラントを多数植立する方は、歯槽膿漏が進行している場合が多いです。
インプラントは、歯を支えていた骨と強く結合しますが、他の歯が歯槽膿漏で弱っていると、かみ合わせの力がインプラントに集中して過重負担となり、インプラントにダメージを与えてしまいます。インプラントを植立した後も、歯槽膿漏のチャックを定期的に行わなければなりません。

インプラントを長持ちするには噛み合わせが重要。インプラントをセットした後、少しでも噛み合わせが高かったり、ずれがあるような場合は、すぐに言って下さい。過剰に負担がかかりインプラントがダメになってしまいます。
又、歯槽膿漏などで周りの歯が弱くなってくると、噛み合わせの力がインプラントに集中して、過剰負担になります。インプラントを含め、常に口の中の全体の噛み合わせのバランスチェックが重要です。

インプラントの構造は、インプラント本体(骨内にあり、歯の根にあたる部分)と、上部構造(骨外にあり、歯の冠にあたる部分)に分かれています。さらに、上部構造は、内冠と外冠に分かれ、内冠は土台となる部分で、インプラント本体とネジでしっかり固定させます。
その上にかぶせる外冠(通常の銀歯、金歯、白い歯にあたる部分)は、ネジで固定させる方法もありますが、複雑な構造になり、ネジがゆるんだり、破壊されやすいです。当院では、その部分にあえて、仮着にしています。何故なら、インプラントに過重負担がかかった場合、仮着した部分が外れ、インプラント本体にダメージがかからないようにとの配慮です。

3〜4ヶ月毎の定期点検が必須!インプラントを植立して、しっかり噛めるようになっても油断しないで下さい。定期健診を怠ると大変です。
インプラントも周りの歯も、常に変動しています。3〜4ヶ月毎に歯槽膿漏・虫歯・歯石除去・インプラント・口腔全体の噛み合わせ等の定期点検が重要です。又、それが体全体の健康にも、繋がっていきます。


【2回法手術の選択理由】
 インプラントを埋め込む(植立)手術は、1回法と2回法がありますが、当院では2回法をとっています。一見、手術を2回もするのは、患者さんに負担がかかって、たいへんに思われますが、手術を2回に分ける事で、インプラントを植立すると同時に、歯槽膿漏によって減退した歯肉や骨を補強・再生できます。
 インプラントをしたいけれど、顎の骨がやせてしまっているからできないという症例にも、私どもの手術法をとればインプラントが可能になります。
 これも、数年来、歯槽膿漏の治療に邁進してきた、当院としての選択であり、インプラントを植立した後のことを考えた、予知性の高いインプラントであります。

【インプラント手術】

【インプラントをただ埋め込むだけでは駄目(免震構造とインプラント)】


歯槽膿漏で残っている歯がもろくなっているのに膿漏を治療しないでインプラントを植えこんでも抜けてしまいます。地震の免震構造に似て加重が分散されず1点にだけ集中すると強く結合している箇所が破壊されるのと似ています。インプラントは、歯を支える骨と強く結合します。その時他の歯が歯槽膿漏に侵され、グラグラしているとインプラントに噛む力が集中し過重な負担が掛かり抜け去ります。インプラントの周りの歯がいかに健全な状態で噛めているかが重要です。
インプラントには、歯肉や骨の再生・移植などの高度な歯槽膿漏の技術が必要不可欠といえます。当院ではインプラントの先進国北欧およびアメリカで会得した画期的な手術法で歯槽膿漏に成果をあげています。

【技工士とのタイアップ】
インプラントは歯科医師がうちますが上部構造(歯の部分)は当院の技工士が作製します。技工部長はインプラントの講習課程を終え、咬合理論第1任者である藤本順平先生の講習をマスターしています。

【治療の手順(インプラント)】


【治療の症例(インプラント)】
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