【自費診療総入れ歯】

かめる入れ歯を目指して!
患者さんと医師が一緒になって入れ歯を作る
ハイドロキャスト法

【ハイドロキャスト法入れ歯とは?】
 靴や洋服など身につけるものは、自分の体にあうようはきこなしたり、着こなしたりした頃、ちょうど快適に使えるようになるといった経験はないでしょうか?特に革靴は、かかとやつま先の部分の皮が伸び、自分の足にあうようにくたびれてきた頃、一番履き心地が良くなるようです。履きこなして、少しくたびれた靴と全く同じ形に新品の靴ができていればと、お思いになったことはないでしょうか?
 普通入れ歯は、"フルバランス"といって、歯ぐきのかみ合わせの強さを計測し、入れ歯の形を我々医師が設計して作ります。が、ハイドロキャスト法は患者さんが使用することにより、患者さん自身が作る入れ歯なのです。
 ハイドロキャスト法入れ歯は、まず第一に入れ歯を作り、患者さんに使用してもらいながら、特殊な材料を用いて、調整していきます。患者さんに日常使用して頂くところを、我々医師と技工士が直接見て製作しますので、より使いやすい"かめる"入れ歯ができます。履きなれた靴のように、入れ歯があごにフィットし、よくかめる理想的な状態になったところで、その入れ歯を型として第二の入れ歯を作ります。なぜなら、履きならした靴の革が弱くなるように、第一の入れ歯の材質が、調整後に劣化してしまうからです。
 今までは、入れ歯の型を取って鋳造する場合、少しのひずみや変形が起こる事は、当然でした。が、ハイドロキャスト法は超高性能な鋳造機が開発され、第一の入れ歯と全く同型な、誤差のない精巧な第二の入れ歯を作ることができるのです。つまり、履きならした靴と同じ形に新しく靴を作り直すように、第二の入れ歯を作るわけです。

【ハイドロキャスト法入れ歯の製作方法】
1. 普通の入れ歯は既製の型とり器で、型どりを行いますが、この場合は、患者さんの口にあった型とり器を作って、精度の高い型を取ることから始まります。
2. その型から第一の入れ歯を作り、ハイドロキャストという、もち状の柔らかい材質のペーストを入れ歯の歯ぐきの部分に塗りこめます。
3. 最初もちのように柔らかなハイドロキャストは、一週間ほどで硬くなり、歯ぐきに適合しない箇所がでてきます。そこで、歯やあごの形にあうように、ハイドロキャストを削ったり、塗りこめたりする作業を繰り返しながら、3ヶ月から1年程かかって、違和感なく完璧にかめる入れ歯に仕上ます。
今までの入れ歯は、"削る"という作業だけで入れ歯をあわせていかなければなりませんでした。が、ハイドロキャストは特殊な材質のため、何度も塗りこめられるので、自由に入れ歯のあたる箇所を削ったり、他をでっぱらせたりできるのです。
調整していく間にハイドロは弱った歯ぐきを鍛える作用もあるので、歯ぐきの吸着力は増していきます。また、日常のお食事でも、第一の入れ歯は使って頂けますので、入れ歯の製作中、入れ歯がなくて困るということはありません。
4. 第一の入れ歯が理想的な状態に近づいたら、普通は完成となりますが、ハイドロの部分は長く使っているとボロボロになってしまうので、このまま使用する事はできません。そこで、第一の入れ歯を型として、第二の入れ歯を作るのです。
5. 今までは、入れ歯を鋳造するときに変形し、入れ歯があわなくなることがよくありました。入れ歯はほんの0.01ミリの変形でも違和感が生じる事が多いのです。が、画期的な変形をおこさない機械が開発され、精巧な第二の入れ歯を作ることが可能になりました。
6. 入れ歯の歯の部分は、あごを計測して、患者さんにあった人工歯を選びます。材質はセラミックスで、自分の歯と同じくらい硬い材質で作ります。そのため、歯はほとんど減ることなく、歯の色も永久的に変わらず、しっかりと物をかみ切ります。歯の色・形は、個人にあわせあらゆる種類があります。

以上が入れ歯そのものの説明です。

 ハイドロキャスト法は完成するのに、3ヶ月〜1年と普通の入れ歯の6〜10倍の時間がかかります。また、患者さんにも、入れ歯をかめる状態になるまで試用していただかねばなりません。
しかし、今までの入れ歯であき足らなかった方、いま一度医師にご相談下さい。
 患者さんと我々が協力して、かめる入れ歯を作りましょう。

【超薄型軽量弾性義歯】

−金属バネがなく入れ歯と気づかれない、小さく違和感も少ない-

●超薄型軽量弾性義歯とは?
 名前の通り、従来の物に比べ、薄くて軽くて弾性に富んでいます。そのため、従来の義歯では考えられないほどのしなやかさで、口の中に馴染みます。また、金属バネを使用しないため、見た目にも美しい、新感覚の義歯です。

●何で出来ているの?
 「スーパーポリアミド」という樹脂素材で出来ています。
 1956年にアメリカで開発され、今日では欧米を含む世界30ヶ国以上で使用が認められています。
 また、「スーパーポリアミド」は、アメリカの食品医薬局(FDA)の承認を得ており、信頼性・安全性の非常に高いものです。

●従来の入れ歯との違いと利点
歯にかける金属バネがないので、装着した時に、入れ歯だと気付かれにくい。
隣接した歯にバネの負担がかからないので、残った歯を痛めることが少ない。
樹脂素材で出来ているため、軽くて(従来の義歯の1/2の重さ)、薄い仕上がり。そのため異物感も少ない。
薄いので、発音がしやすい。
透明感が高く、自然感がある。
弾力性の高い丈夫な素材なので、破折の心配がない。
今までの義歯と比べ、食片が詰まりにくい。
無味・無臭で生体にもやさしい。(金属アレルギーの心配がない
金属床との併用もできる。

【従来の金属バネ式義歯】
【超薄型軽量弾性義歯】

保険の入れ歯は維持が弱いのでこのように左右の両側にまたがります。
超薄型軽量弾性義歯は、維持力が強いので片側ですみます。
したがって、小さく違和感が少ないです。

【磁気入れ歯】(R4より保険可能)

磁石の吸着力を利用して、入れ歯を作るという試みは50年以上も前からあり、長期間研究が続けられていました。が、その研究を阻んでいたのは、”小さく、しかも強い吸着力のある磁石”を開発できないという、物質的な問題でした。磁石は容積が大きいほど、磁力が強くなります。最近まで、入れ歯に埋め込むような小さな磁石では、入れ歯を支える力を得ることはできませんでした。が、希土類元素を利用したサマリウム・コバルト磁石が開発され、さらに、ここ数年のハイテクにより、高度な加工処理が可能になりました。ここに至って、口の中の過酷な条件に耐えうる磁石が完成したわけです。


【従来の入れ歯との違いと利点】
1.残っている歯に負担が少ない
普通の入れ歯は、留め金によって入れ歯を支えます。残っている自分の歯に、入れ歯の留め金をひっかけるため、入れ歯の支えになっている歯は、強い力がかかります。特に、入れ歯を外す時にひねってしまい、過剰な負担がかかることがあります。そのため、支えになっている歯がダメになってしまうのです。が、磁気入れ歯の場合は、磁石の吸着力により入れ歯を支えるので、残っている自分の歯への負担が少なく、歯が長持ちします。

2.磁力は半永久的
普通の入れ歯は、金属の留め金を使用していますが、それはゆるんだり、折れたりしやすく、吸着力の低下がみられました。磁気入れ歯の磁力は、半永久的なので、吸着力は衰えません。

3.審美性に優れている
普通の入れ歯は笑った時など、入れ歯の留め金が見えましたが、磁気入れ歯は磁石が入れ歯の中に入っているので、留め金が見えません。

4.清潔にしやすい
留め金の入れ歯に比べると、入れ歯の清掃が簡単です。また、留め金の部分に食べかすがたまりにくいので、自分の歯も清潔に保てます。

5.磁力はかなり強いので、入れ歯を小さくし違和感を少なくできる

6.入れ歯の取りはずしが留め金式の入れ歯に比べ簡単に行える
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